王子さまの星

                  Le Petit Prince         小さな王子さま
 

☆ 王子さまの星






飛行士は王子さまの話から、大切なことを知ることができました。
それは王子さまの星が、やっと家くらいの大きさであるということでした。

王子さまの星はB−612番という星のようです。
その星はトルコの天文学者が一度見たきりの星で、その天文学者は学会で普段の服で発表したのですが、誰も信用してくれませんでした。
次に、立派な背広を着て学会で発表したので信用されたとのことです。

大人は数字がすきで、友達の話をするときは、

<どんな声の人>
<どんな遊びが好きか?>
<チョウの採集をする人か?>

というような、かんじんかなめのことはきかずに

<その人はいくつか?>
<兄弟は何人か>
<お父さんの収入はどのくらいか>

というようなことを聞いて、わかったつもりになっているのです。

◆「おい!。目を覚ましているかっ!」


私たちの普段の生活は王子さまの目から見たら、本当に悲しいくらいに情けない
感動のない生活をしています。

ちょっと休養をとって、一年に一回くらい休暇を取り、高原へいってみましょう。




ジャ〜ン。ここは高原です。







空はたそがれ、一番星が姿をあらわすころ、キャンプファイヤーの火が点けられます。
火は徐々に勢いをまし、やがて夜空を焦がさんばかりに燃えさかり、食事と歌声の時は過ぎてゆきます。










やがて火も弱まり、明朝の出発に備え、残り火を消したとき、「劇」は始まります。



満点の銀河が一気に浮かび上がり、山の中ではなく、自分が銀河のなかにいることに気づきます。






自分が星になったかのような驚きと、美しさに頭を殴られたような沈黙。
出る声はただ「ああ…!」「ああ…!」。

そこは、星達のおしゃべりの世界。












目が覚めると、いつもと違う。いつもの寝床ではない。「ああ、高原にいるんだ。」
夏の高原の朝です。戸を開けると、朝霧と共に冷たい空気が、一気に部屋の中に流れ込みます。

昨日のよどんだ空気はどこへ行ったのでしょう。だれがきれいにしてくれたのでしょう。
散歩にでれば、木々の間の空間もやわらかな緑でつつんでくれくれます。
木々や小鳥も目覚めたばかり、もうじき朝の音楽会です。






どうです。ちょっとは、新鮮な雰囲気が出たでしょうか。
どうして、旅行は新鮮なんでしょう。
それは時間、空間に心が縛られず、
自由なやわらかい心の「あなた」がそこにいるからです。

それがあなたの本質だからです。

どうして新鮮な一日が送れないんでしょう。
それは「今日」を「昨日」の延長と思うからです。

「今日」は昨日ではありません。

「今日」は素晴らしいあなたの未来へつながる大事な一日です。
「今日」という中に素晴らしい未来へのきっかけが必ずあるのです。

そのきっかけは見つけようとしない人には見つけられません。
そのきっかけを大切にしなければ、「箱の中のヒツジ」は見えないのです。

日々高原の朝に目覚め、夜空の星空の美しさに感動するには、真実の意味で、「今」という時が、「自分自身の今」であることに気づいたとき、自ずと始まります。

朝、今日一日が始まるとき、どのように今日一日を過ごそうとおもったか。
人生の「初心」とは決心であり、今日一日を決心のとおり生きようとしたかどうか。



禅宗の昔の話でこんな話があります。
或る徳の高いお坊さんがいました。そのお坊さんは、毎朝起きるとすぐ

「おい主人公、起きているか」

と自分で自分に問いかけていたそうです。そして、またすぐ

「おお、起きているよ」

と自分に返事してから一日の仕事にかかったそうです。
一日のうちでも、時おりこれをくり返していたとのことです。


解説は、いろんなのがありますが、ピッタリしません。
よって、自分なりの読み方で読んでます。

「おい!おきろ! 本当の自分自身。」

「あの苦しいときに誓った、あの言葉をわすれたか!」
「誓いの言葉通り、只今現在、その一瞬、一瞬を生きているか!」
「涙と共に、かく生きんと誓った、おまえの真なるこころはどうした!初心はどうした!」

「許されていまある自分に気付け!」

「ねむってはいけない。」

「目を開き、あらん限りの気力をふりしぼり、誓いの人生を生きよ!」



「 喝 」


やわらかい心をもち、自分の為すべきことを為し、感謝を求めない人。
それが自分の仕事だから、それがあたりまえだから、それが嬉しいから。
いつもニコニコしている。
そんな人になりたいですね。

そうしてみると、そういった姿は、お地蔵さまということになりますね。
そういえば、そんな詩がありましたよね。


   雨ニモマケズ

   風ニモマケズ

   雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

   丈夫ナカラダヲモチ

   慾ハナク

   決シテ瞋ラズ

   イツモシヅカニワラッテヰル

   一日ニ玄米四合ト

   味噌ト少シノ野菜ヲタベ

   アラユルコトヲ

   ジブンヲカンジョウニ入レズニ

   ヨクミキキシワカリ

   ソシテワスレズ

   野原ノ松ノ林ノ蔭ノ

   小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ

   東ニ病気ノコドモアレバ

   行ッテ看病シテヤリ

   西ニツカレタ母アレバ

   行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ

   南ニ死ニサウナ人アレバ

   行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ

   北ニケンクヮヤソショウガアレバ

   ツマラナイカラヤメロトイヒ

   ヒデリノトキハナミダヲナガシ

   サムサノナツハオロオロアルキ

   ミンナニデクノボートヨバレ

   ホメラレモセズ

   クニモサレズ

   サウイフモノニ

   ワタシハナリタイ



 (宮沢賢治)





お地蔵さまで〜す。

鉢之子に菫たんぽぽこきまぜて
三世
(みよ)
の仏にたてまつりてむ

(良寛さま)




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